東京湾アクアラインを使う日に風が強いと、頭をよぎるのは「今日は通行止めかな?」という不安かと思います。
ゴルフ場へ向かう朝、家族でのお出かけ、愛犬を乗せての帰り道。予定が丸ごと崩れかねないだけに、落ち着かないものです。
この記事では、実際に通行止めになった11回の実測データから、「何メートルから止まるのか」と「止まったら何時間続くのか」の2つをお伝えします。

風速10m/秒を超えてくると海からの横風で運転自体が怖いです
使用したのは気象庁・木更津観測点の風速データです。誰でも無料で確認できますので、気になる日はご自身でも追ってみてください。
※ 元データ:気象庁 過去の気象データ検索(千葉県木更津観測点)
【結論】アクアラインの通行止めは風速何メートルから?


結論:木更津の予報風速(平均)が8m/秒を超える日は要注意。止まると平均7.6時間は戻りません
よく言われる「20m/秒で通行止め」という数字は、橋の上の風速計の値です。
が、その基準はNEXCO東日本から公開されていません。私たちが出発前に見られるのは、気象庁が出している地上の観測値と予報だけです。
そこで、木更津の観測値と通行止めの実績を突き合わせてみました。
木更津の平均風速が8m/秒を超えた時間帯に、通行止めの実績が集中しています。
数字で見ると、平均風速7〜9m/秒の時間帯で発生率11.89%、9〜11m/秒で58.62%です。5m/秒を下回る時間帯では、強風による通行止めは1件も起きていません。
そして通行止めになった場合、11回の平均は7.6時間、中央値は7時間でした。最長は15時間です。



「ちょっと待てば通行止め解除」というレベルではないんですよね
- 集計期間は下記のとおりです。
- 通行止め・規制の記録:2025年12月12日〜2026年6月30日の201日・4,824件
- 風速の実例:2022年5月〜2026年6月に通行止めとなった11回
- 全てのデータを収集できていない可能性もあります。ご了承ください。
通行止めになる原因は?
通行止めの原因の殆どは「強風による」ものです。
通行止めの目安となる風速は20m/秒と言われています。
が、実際は判断基準は明確になっていません。
後述するように20m/秒に到達していなくとも通行止めになった日がありますし、逆に超えても止まらなかった日もあります。


原因のほとんどは強風。それも「南西の風」
通行止め11回のうち、10回が強風によるものでした。
その10回の風向きを調べたところ、8回が南西・西南西・南南西という「南西寄りの風」でした。
東京湾アクアラインの橋梁部は、海ほたるPAから木更津側へほぼ南北に架かっています。そこへ南西の風が吹くと、ちょうど真横から車を押す形になります。
南西の風が強い予報の日は、通行止めにならなくても橋の上は相当な横風かと思います。



時速30kmくらいのトロトロ運転になる日もあります
2026年6月、初めて雨で止まった日
強風以外で通行止めになった例が、1回だけあります。
2026年6月27日(土)です。この日は台風7号と台風8号、そして梅雨前線の影響で、千葉県が記録的な大雨に見舞われました。24時間・48時間・72時間のいずれの降水量でも、6月の観測史上最大を更新した地点が相次いだと報じられています。
木更津の日降水量は122.0mmを記録しました。
一方でこの日の風は、通行止めの時間帯の最大瞬間風速が9.6m/秒、平均は4.4m/秒。ほとんど凪いでいます。
つまり風ではなく、雨で止まった唯一の日ということになります。
ただし、これはかなり例外的な日かと思います。記録に残っている中で雨による通行止めはこの1回だけですので、「雨だから止まる」と考える必要はなさそうです。
実際に通行止めになった日は?


2022年5月から2026年6月までに、計画以外で通行止めになったのは11回です。
※全てのデータを収集できていない可能性もあります。ご了承ください。
なお計画的な通行止めとしては、2022年11月6日(日)8:30〜13:30に、アクアラインマラソン開催のため通行止めとなりました。
通行止めになった日 ① 2022年9月20日(火)
通行止めになった日時 : 2022年9月20日(火)2:00〜8:00の間
理由 : 台風14号(日本海側を進んだ台風)接近のため。
当日の最大瞬間風速データを下のグラフに示します。
この日は深夜帯から早朝にかけて15m/秒付近の強風が続きました。


| 通行止め期間中の最大瞬間風速 | 15.1m/秒(3時40分) |
|---|---|
| 通行止め期間中の最大瞬間風速の平均値 | 12.7m/秒 |
| 通行止め開始時の最大瞬間風速 | 14.7m/秒 |
| 通行止め解除前1時間の最大瞬間風速の平均値 | 11.3m/秒 |
この日は20m/秒に一度も届いていません。台風接近時は、風速そのものが大きくならなくても通行止めになる傾向です。
通行止めになった日 ② 2022年12月23日(金)
通行止めになった日時 : 2022年12月23日(金)8:00〜14:40の間
理由 : 強風
朝方から風が強くなり、6時には木更津の最大瞬間風速が20m/秒を超えました。8時に通行止めとなり、14時40分まで続いています。


| 通行止め期間中の最大瞬間風速 | 21.2m/秒(8時10分) |
|---|---|
| 通行止め期間中の最大瞬間風速の平均値 | 17.7m/秒 |
| 通行止め開始時の最大瞬間風速 | 20.3m/秒 |
| 通行止め解除前1時間の最大瞬間風速の平均値 | 18.2m/秒 |
11回のうち、木更津の観測値が20m/秒を超えていた数少ないケースです。
通行止めになった日 ③ 2023年11月7日(火)
通行止めになった日時 : 2023年11月7日(火)5:00〜12:30の間
理由 : 強風
ピーク時は20m/秒に迫る強風が吹きました。


| 通行止め期間中の最大瞬間風速 | 19.4m/秒(9時20分) |
|---|---|
| 通行止め期間中の最大瞬間風速の平均値 | 15.4m/秒 |
| 通行止め開始時の最大瞬間風速 | 15.7m/秒 |
| 通行止め解除前1時間の最大瞬間風速の平均値 | 12.6m/秒 |
通行止めになった日 ④ 2023年11月18日(土)
通行止めになった日時 : 2023年11月18日(土)5:00〜15:00の間
理由 : 強風
この日は、他の3日と比べるとやや弱めの風でした。


| 通行止め期間中の最大瞬間風速 | 17.5m/秒(15時00分) |
|---|---|
| 通行止め期間中の最大瞬間風速の平均値 | 12.8m/秒 |
| 通行止め開始時の最大瞬間風速 | 13.2m/秒 |
| 通行止め解除前1時間の最大瞬間風速の平均値 | 16.7m/秒 |
興味深いのはこの日で、解除前1時間の平均が16.7m/秒と、開始時の13.2m/秒より強くなっています。
さらにこの日の最大は、通行止めが解除された後の17時30分に記録した18.3m/秒でした。
風速が上がっていく途中で通行止めが解除された、珍しいケースです。解除されたからといって、風が収まったとは限らないのかもしれません。
2026年に通行止めになった7回
2026年の7回は下記のとおりです。
| No. | 日時 | 継続時間 | 期間中の最大瞬間風速 |
|---|---|---|---|
| ⑤ | 1月10日(土)18時〜11日2時 | 9時間 | 19.4m/秒 |
| ⑥ | 1月11日(日)15時〜18時 | 4時間 | 18.3m/秒 |
| ⑦ | 3月31日(火)17時〜23時 | 7時間 | 24.9m/秒 |
| ⑧ | 4月10日(金)18時〜22時 | 5時間 | 21.2m/秒 |
| ⑨ | 5月1日(金)20時〜22時 | 3時間 | 15.6m/秒 |
| ⑩ | 5月4日(月・祝)5時〜19時 | 15時間 | 23.4m/秒 |
| ⑪ | 6月27日(土)15時〜28日0時 | 10時間 | 9.6m/秒(大雨) |
2026年の通行止め7回。木更津(気象庁)の最大瞬間風速。⑪のみ大雨による通行止め。



⑩はゴールデンウィーク中の15時間です・・・
2026年5月4日は朝5時から夜19時まで止まっています。行楽日和のはずの1日が、丸ごとつぶれる規模でした。
通行止めの目安は?「20m/秒」は本当か


ここまでの11回を、木更津の最大瞬間風速で並べてみます。
| No. | 日付 | 期間中の最大瞬間風速 | 20m/秒 |
|---|---|---|---|
| ① | 2022年9月20日 | 15.1m/秒 | 未到達 |
| ② | 2022年12月23日 | 21.2m/秒 | 到達 |
| ③ | 2023年11月7日 | 19.4m/秒 | 未到達 |
| ④ | 2023年11月18日 | 17.5m/秒 | 未到達 |
| ⑤ | 2026年1月10日 | 19.4m/秒 | 未到達 |
| ⑥ | 2026年1月11日 | 18.3m/秒 | 未到達 |
| ⑦ | 2026年3月31日 | 24.9m/秒 | 到達 |
| ⑧ | 2026年4月10日 | 21.2m/秒 | 到達 |
| ⑨ | 2026年5月1日 | 15.6m/秒 | 未到達 |
| ⑩ | 2026年5月4日 | 23.4m/秒 | 到達 |
| ⑪ | 2026年6月27日 | 9.6m/秒 | ―(大雨) |
強風による10回のうち、20m/秒に届いていないものが6回あります。
さらに逆の例もあります。通行止めにならなかった日で、木更津が20m/秒を超えていた日です。
| 日付 | 最大瞬間風速 | 結果 |
|---|---|---|
| 2023年2月19日(日) | 20.1m/秒 | 通行止めなし |
| 2023年5月6日(土) | 22.8m/秒 | 通行止めなし |
| 2023年6月2日(金) | 24.7m/秒 | 通行止めなし |
| 2023年6月3日(土) | 21.2m/秒 | 通行止めなし |
24.7m/秒でも止まらなかった日があり、15.1m/秒で止まった日がある。
木更津の観測値で見るかぎり、20m/秒という一本の線では通行止めを説明できません。
理由は、おそらく測っている場所が違うことにあります。世間で言われる20m/秒は橋の上の風速計の値で、木更津の観測値とは別物です。海の上と陸の上では、当然ながら風の強さが変わります。



気候相手の判断は難しいです
では、何を見て判断すればいいのか?
瞬間的な突風ではなく、平均風速で見ると景色が変わります。
2025年12月12日〜2026年6月30日の201日・4,824時間分を、木更津の平均風速ごとに区切って通行止めの発生率を出しました。
| 木更津の平均風速 | 計測時間 | 通行止め率 | 速度規制率 |
|---|---|---|---|
| 0〜3m/秒 | 2,797時間 | 0.25% | 1.47% |
| 3〜5m/秒 | 1,319時間 | 0.23% | 4.17% |
| 5〜7m/秒 | 504時間 | 0.99% | 8.73% |
| 7〜9m/秒 | 143時間 | 11.89% | 9.09% |
| 9〜11m/秒 | 29時間 | 58.62% | 3.45% |
| 11m/秒以上 | 5時間 | 80.00% | 0% |
木更津(気象庁)の平均風速別に見た、通行止めと速度規制の発生率。2025年12月12日〜2026年6月30日の201日・4,824件より。
8m/秒を境に、発生率が桁で変わっています。
7m/秒までは1%未満なのに、7〜9m/秒で11.89%、9〜11m/秒では58.62%です。11m/秒以上になると、5時間中4時間が通行止めでした。
ちなみに0〜5m/秒の帯にも数字が出ていますが、これは前述した大雨の1件(2026年6月27日)です。強風による通行止めは、平均風速5m/秒を下回る時間帯では1件も起きていません。
天気予報で見られるのは、この平均風速のほうです。
出発前日に木更津の風速予報を見て、8m/秒を超えていたら別ルートも考えておく。それだけでも、当日あわてずに済むのではないかと思います。
※ 予報はあくまで予報ですので、外れることもあります。当日は必ず公式の情報をご確認ください。
通行止めは何時間続くのか?


通行止めになったとき、いちばん知りたいのは「いつ開くのか」かと思います。
11回の実績を集計しました。
| 項目 | 時間 |
|---|---|
| 平均 | 7.6時間 |
| 中央値 | 7時間 |
| 最短 | 3時間(2026年5月1日) |
| 最長 | 15時間(2026年5月4日) |
3時間で開いた日もありますが、半数以上は7時間以上続いています。
「少し待てば開くだろう」と待機していると、そのまま夕方まで動けない可能性があります。
丘回り(東京湾岸道路経由)に切り替えるか、それとも待つか。この判断は、通行止めが始まった時点でしておいたほうが良いと思います。
👉 アクアラインが使えない時の丘回りルートの記事はこちら
記事のポイントは下記の通りです。
- 丘回りは距離が伸びる
- 京葉道路・湾岸線も混みやすいので、出発の判断は早いほうが良い
もう一つ、東京湾フェリーという選択肢もあります。金谷〜久里浜を結ぶ航路で、こちらも強風時は欠航しますが、アクアラインとは条件が異なります。
👉 東京湾フェリーの詳細はこちら
通行止めの前触れはある?


いきなり通行止めになるとは限りません。多くの場合、その前に速度規制が入ります。
2025年12月12日〜2026年6月30日の201日で記録された速度規制は、下記のとおりです。
| 原因 | 規制内容 | 時間数 |
|---|---|---|
| 横風 | 40キロ規制 | 125時間 |
| 横風 | 60キロ規制 | 6時間 |
| 雨 | 40キロ規制 | 21時間 |
| 霧 | 40キロ規制 | 2時間 |
速度規制の原因は、横風が全体の約84%を占めています。
実際に規制から通行止めへ進んだのが、前述の2026年6月27日です。
6月26日11時から横風による40キロ規制が始まり、27日4時には原因が雨に切り替わりました。そのまま規制が続いた末に、15時から通行止めとなっています。
規制が始まってから通行止めまで、およそ28時間ありました。
もちろん、速度規制が出ても通行止めにならない日のほうが圧倒的に多いです。が、==規制が長く続いている日は、通行止めまで進むことがある==と知っておくと、判断が早くなるかと思います。
通行止めに備えてできる4つのこと
1.出発前に木更津の風速予報を見る
見るのは最大瞬間風速ではなく、平均風速です。
8m/秒を超える予報が出ていたら、通行止めの可能性を頭に入れておくのが良いと思います。
2.風向きが「南西」の日は警戒する
強風による通行止め10回のうち8回が南西寄りの風でした。
同じ風速でも、橋に対して真横から吹く日のほうが厳しくなると考えられます。
3.40キロ規制が出ていたら早めに決める
出発前にJARTICで規制状況を確認し、すでに40キロ規制が出ている日は、丘回りへの切り替えを早めに検討されるのも一案かと思います。
4.丘回りとフェリーの所要時間を知っておく
通行止めになってから調べ始めると、判断が遅れます。
平常時のうちに、自宅から丘回りで何分かかるかを一度確認しておくと安心かと思います。
おまけ① 2026年11月8日は、確実に通行止めになります


風とは関係なく、日程が決まっている通行止めがあります。
ちばアクアラインマラソン2026です。2026年11月8日(日)に開催されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 東京湾アクアライン | 8:30〜13:30 通行止め |
| 海ほたるPA | 6:00〜13:30 閉鎖(駐車場利用不可) |
| 周辺道路 | 木更津市・袖ケ浦市で広範囲に規制 |
ちばアクアラインマラソン2026に伴う交通規制。2026年7月時点の情報です。
この日は午前中いっぱい、アクアラインが使えません。
海ほたるPAも早朝6時から閉鎖されますので、休憩場所としても当てにできません。
11月の日曜日は房総へのお出かけに良い時期ですので、この日に予定を入れる場合は丘回りを前提に組んだほうが良いかと思います。



規制の詳細は変わることがあるので、直前にもう一度確認してくださいね
※ 2026年7月時点の情報です。最新の規制内容は大会公式サイトでご確認ください。
おまけ② 待ち時間ができてしまったら
通行止めに当たってしまい、木更津側で時間ができてしまうこともあるかと思います。
そんなときは、開くのを車内で待つより、どこかで過ごしてしまうほうが気が楽です。
お風呂に入って待つ、というのも立派な渋滞対策かと思います。
\ 【記事紹介】千葉県のおすすめお風呂3選 /


愛犬と一緒の場合は、外で過ごせる場所のほうが助かります。房総半島には犬同伴で入れるスポットが多くありますので、こちらもご活用ください。
\ 【記事紹介】愛犬と行く、千葉県のオススメスポット /


まとめ
- 通行止めの原因はほとんどが強風で、11回中10回が強風によるもの
- 強風10回のうち8回が南西寄りの風。橋に対する横風になる
- 木更津の観測値では、20m/秒という基準は当てはまりません。24.7m/秒でも止まらず、15.1m/秒で止まった日がある
- 見るべきは平均風速。木更津の平均風速が8m/秒を超えると発生率が跳ね上がります。
- 通行止めの継続時間は平均7.6時間、最長15時間。待つか丘回りかは早めに判断を
- 雨による通行止めは記録上1回のみ(2026年6月27日・日降水量122.0mm)
最後にひとこと
11回分のデータを並べてみましたが、「何メートルで止まる」という明確な線は、やはり見つかりませんでした。
が、木更津の平均風速が8m/秒を超える日に実績が集中しているのは確かです。予報の段階で心構えができるだけでも、当日の落ち着きが違ってくるかと思います。
実際に通行してみると、風速10m/秒でも車は横に持って行かれ、怖い思いをします。ましてや20m/秒は非常に危険な風速です。
お出かけ前には、JARTIC(日本道路交通情報センター)やNEXCO東日本の公式情報で、当日の規制状況を必ずご確認ください。



スピード規制を守って安全運転を心がけてくださいね
これからも引き続きデータを取得していきます。
by まさいち








